導入事例インタビュー:株式会社コシダカ様
- 発注・棚卸業務における膨大な時間と精度低下
- 対象アイテムの在庫半減と現場負担の軽減
株式会社コシダカホールディングス 執行役員 DX推進室 室長 腰髙 理志 様
- サービスHANZO 自動発注
- 課題業務効率化 | コスト削減
- 業態カラオケ
- 店舗数101以上
株式会社コシダカホールディングスは、「エンタメをインフラに」という経営ビジョンのもと、カラオケ事業の国内外への展開や不動産事業などを手掛けています。その子会社であり、国内店舗の運営を担う株式会社コシダカは、店舗数No.1のカラオケチェーン「カラオケまねきねこ」を全国展開。エンタメコンテンツの開発なども行い、学生から家族、シニアまで幅広い世代に向け、「歌うこと」を軸にした新しいエンターテインメント体験の創出に取り組んでいます。
今回は、当社代表取締役(COO兼CHRO) 渡邉 真啓が、 株式会社コシダカホールディングス 執行役員 DX推進室 室長 腰髙 理志 様に、サービスをご利用いただいた背景や実際にお使いいただいた社内での反応やご感想などを伺うべく、インタビューいたしました。

写真右:株式会社Goals 代表取締役(COO兼CHRO) 渡邉 真啓
Goals 渡邉:カラオケボックスという業態にも様々なグループがある中で、彗星のごとく現れた「カラオケまねきねこ」さん。現在日本では720店舗(2026年7月現在)を展開され、国内最大級となっていますよね。「飲み物と食べ物持ち込み自由」という、大胆な戦略に打って出たことがとても印象的でした。まずは御社の特徴と、強みについてお聞かせいただけますか?
腰髙様:私たちの経営理念に「お客様に喜びを与えることである」という項目がある通り、どうしたらお客様に喜んでもらえるかを、経営陣をはじめ当社は常々考えています。
日本はこの30年ほどデフレが続き、財布の紐が硬くなっています。そのタイミングで持ち込み可能にし、1回当たり5,000円ほどの支払いが当たり前だったところ、1,000円ほどで楽しめる、他にはない価格帯で競合他社との差別化を図っています。カラオケブランドとしては後発だからこそ、新しいことにチャレンジすることができました。例えば「ZEROカラ」、高校生2名以上のグループは平日室料無料という大胆な戦略もその一つだと思います。カラオケは長らく大人のエンタメでした。そのカルチャーに、若年層でも気軽に来られる場所を作ろうと、カラオケを再定義したというイメージです。

Goals 渡邉:マーケットのポジショニングを変えましたね。特にユニークなのが、空中階への出店です。一般的に、空中階は商売が難しいと懸念されがちです。家賃が安い分、集客が大変だと思いますが、御社の場合は、むしろ積極的に空中階にも出店されていらっしゃいます。
しかも、店舗が入居するビルの前を通ると、必ずスタッフの方が外にいらして、道ゆく人にお声がけをされています。これは独自の出店・集客戦略だと感じますが、計画的に実行されているのでしょうか?
腰髙様:おっしゃる通り、空中階は1階の路面に比べて家賃が安く、初期投資を抑えることができます。しっかり売上が立てば、投資回収が早いと言えます。
通りすがりの一見のお客様の獲得は難しいですが、アプリを活用し、会員基盤作りに注力しながら、リピートいただけるお客様には、来店回数による特典などで還元できるデジタル施策や仕組みづくりに力を入れています。
Goals 渡邉:なるほど。加えて、御社の特徴の一つが、あの招き猫のキャラクターを活用するブランディングにあると思っています。看板や店舗の外に猫がいるという“刷り込み”というか、この存在は大きいですよね。これは狙ってやったんですか?それとも、偶然なんですか?

腰髙様:確かに大きいですね。私の知る限り、偶然です。だからこそ、再現性がないのだと思います。特にお子様たちには好評です。お子様が「まねきねこ」に行きたがることで、親御さんにも影響があると感じています。まさに、招き猫です(笑)
Goals 渡邉:群馬で1号店を出店し、しばらくは地元である群馬県や地方を中心に店舗展開されていましたが、東京出店はいわば大きな勝負だったと思います。その点に関して振り返ってみていかがですか?
腰髙様:ある程度、群馬や他の地方で出店を重ね、ドミナントとして各エリアでブランド認知された後に東京進出を決めました。
一つ感じているのは、地方ご出身の方は、大学進学や社会人になる時に上京することが多いですよね。東京で生活を始めると、「地元でよく行ってた『まねきねこ』が東京にもある!」という具合で安心感を持って来店いただけます。地域を超えたタッチポイントが生まれるのはありがたいです。地方で一定の基盤があるからこそ、東京でもご評価いただいたのだと思います。そう考えると、地方と都市部、ロードサイド出店と都内のテナント出店など、双方に店舗網と出店ノウハウがあることは当社独自の強みと言えます。

Goals 渡邉:それともう一つ、お店の方々の接客など、店舗運営の根底に流れる「人の強さ」を感じます。例えば、先ほど挙げたように、外に出てお客様にお声がけしていることを徹底されている。まさに凡事徹底している会社だな、という印象です。社員教育の方針や会社の在り方などはどのようにお考えですか?
腰髙様:手前味噌に聞こえるかもしれないですが、お客様と接するビジネスをする上で、根底にある姿勢や考え、行動は、当社が一番自信を持っているところです。トップダウンで社員を動かすのではなく、自発的に取り組む文化が根付くように努力しています。例えば、経営理念を理解しているかとか、カラオケ業態がたくさんある中で、なぜ「まねきねこ」で働くのかとか…。明確な意思や目的がどこにあるのかは重要です。働く上での意識を、各社員がしっかりと持ち合わせているという点は、会社としての強みに繋がっていると感じます。
一方で、コロナによって営業できなかった期間がありましたね。あの時に、長年「まねきねこ」で働いてくれていたベテランのスタッフが、離職を余儀なくされました。その痛手を感じています。採用によってスタッフ数は補えますが、経験値までは補えません。人材育成の重要性や必要性を改めて感じ、今まさに、土台から作り直しているというところです。
Goals 渡邉:ある意味、属人化を極めているわけですね。人を育て、人にしかできないことを磨いていく面と、誰でも同じようにこなせるよう整えていく面と、はっきり切り分ける必要がありそうですね。そういう意味では、属人的ではない部分をDXすることは重要なのではないですか?
腰髙様:まさに、DX 推進室の立ち上げが必要という理由でこの会社に入社しました。当時の本社では、まだまだデジタル化を推進できていなかったのです。ただ、DXが必要だという認識のもと、外部から専門チームを入れ、システム導入におけるグランドデザインはすでにできていました。最初は私含めてメンバーは3人のみでしたが、いよいよDXを実行に移すタイミングでした。
DXにおいては大きな変革が必要でしたが、何もかもいきなり変えてしまうと社員が困惑したり、ハレーションが起こる可能性もあるため、DX領域に精通したメンバーの採用を強化し、少しずつ変えていきました。とはいえスピード感も必要ですから、部分的にはこれまでのやり方から一新し、退路を断つことで新しい環境ややり方に慣れてもらう、ということにもチャレンジしました。
Goals 渡邉:その中で私たちのサービスも導入いただいたということですね。率直にお聞きしますが、発注業務をAIに任せることに対しては、どのように捉えていますか?

腰髙様:私はAIの力を借りる、且つ、仕組みで効率化すべきだと考えています。私も現場経験があるので、棚卸しや発注業務の大変さも理解しています。1度の業務に多くの時間を要し、時間がかかればかかるほど、正確性が失われてしまいます。であれば、仕組み化で解決した方がいいと思うのです。一方で、接客や清掃など、人の代替がきかない仕事もあるので、見極めと判断が大切だと考えています。
Goals 渡邉:当社のHANZO導入時は一部の店舗でご利用いただいていましたが、需要予測に連動した自動発注対象アイテムでは在庫が半減したり全体では3割近くの在庫削減し、さらに実際に使って頂いた店舗の皆さんから「楽になった」というお声が上がり、結果的に今夏、全店舗に導入いただきました。自動発注に対する率直な評価はいかがでしょうか。
腰髙様:まず、現場での作業量が削減されたというのは、働くスタッフからすると嬉しい変化ですよね。しかも、効果が目に見えて表れている。現場と本社双方でメリットを感じられているのがありがたい、というのが素直な感想です。
DXにおける一番の難点は、本社にシステムを入れるけど、現場ではメリットが感じられずに“やらされている感”で終わってしまうことです。しかしHANZOの導入によって、発注や棚卸しの時間や管理表を削減することができ、現場の業務負荷を大きく改善することができました。現場が実感できる目に見える変化は、DX が加速する一番の要因だと思っています。

Goals 渡邉:御社の場合は、 DXをわかっている方が責任者として対応してくださっているので、とてもありがたいです。多少の問題が起きたとしても、お互いに協力しながら進めているので、品切れやロスもほとんど起きていないはずです。在庫もかなり削減できていると思っています。
今後、ここからさらにDXを加速させると考えた場合、多くの飲食店で、皆さんおっしゃるのが「物流」です。店舗運営と物流という2大テーマは本当によく耳にします。やはり、物がなくては商売は始まらず、販売機会のロスになりますよね。当社はシステムの開発・提供によって自動発注のデータが保有できているため、物流と接続し、より上流から改革することもできると考えています。この DX の拡張についてはどうお考えですか?

腰髙様:システムを使って、店舗の一機能を変えるだけでは、あまりインパクトが出ないと思っています。やはりその前後をどう変えるかが重要ですし、物流会社様との連携や、蓄積されたデータの利用方法など、次の一手を考えることがミッションとなります。
現在、発注システムのデータを定型的にまとめ、グランドメニューの選定などに生かしているところです。サプライチェーンの川上と川下、どちらもやらないといけないと感じています。点と点をシームレスにつなぎ、情報が上から下に自動的に流れていく仕組みができればベストですね。
Goals 渡邉:まだまだできることがたくさんありますね。とてもワクワクします。
最後に、Goalsに対する今後の期待などがあれば教えてください。
腰髙様:AIの精度の高さ、システムのUI・UXはとても良いと思いますね。 ただ、先ほどもお話した通り、受発注業務は点ではないので、売上、在庫管理、棚卸、あるいはメニュー開発や、その手前には物流会社様との連携もあります。そうした線や面でのDXが実現すると、効果はどんどん大きくなると思っているので、そこには期待を寄せています。
Goals 渡邉:期待に応えられるようにがんばります。今日はありがとうございました。



